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浮世絵

  • 執筆者の写真: Mamiko Kikuchi
    Mamiko Kikuchi
  • 8月10日
  • 読了時間: 2分

 6月。日本の伝統的な版画である「浮世絵」について紹介し、作品制作に取り組みました。「浮世絵」は江戸時代に庶民の間で親しまれた絵画のひとつで、当時の流行や暮らし、風景、役者や美人などをカラフルに描いたものです。中でも「多色刷り木版画」技法で作られた浮世絵は、印刷技術がまだ発展していなかった時代に、色とりどりの絵を大量に作ることができた画期的な表現でした。現在NHKで放送中の「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」にも喜多川歌麿など実在の浮世絵師が登場しています。

 アトリエでは数枚の浮世絵作品の中から自分が好きなものを描いてもらい、うちわや缶バッジに仕上げました。

 

◎中村国芳「猫飼好五十三疋」

 国芳は大の猫好きで自分の家にもたくさんの猫を飼っていました。国芳は葛飾北斎の「東海道五十三次」をパロディ化してこの絵を描き、53匹の猫たちが人間のようにふるまったり色々な表情やポーズをとったりしています。 

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◎中村国芳「金魚づくし にわかあめんぼう」「金魚づくし 酒のざしき」

 国芳はただ金魚を描くのではなく「もし金魚が人間だったら?」と想像して人間のしぐさを真似した金魚をユーモアたっぷりに描いています。「にわかあめんぼう」は「にわか雨」と「あめんぼ」をかけていて、言葉のシャレが効いています。

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◎葛飾北斎「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」

 富士山をテーマにした連作の中で特に世界的にも有名な作品です。大きな波が舟をのみこもうとする一瞬がいきいきと描かれています。カメラがなかった時代に何度も観察し、記憶と想像力を使ってこの一瞬を捉えた北斎の表現力はまさの驚くべきものです。またこの作品の魅力のひとつは構図の美しさにあります。大きな波と小さな富士山、空と海のバランスがとても計算されています。様々な要因で200年経った今でも世界中の人々を魅了し続けているのでしょうね。

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◎東洲斎写楽「三代目大谷鬼次の奴江戸兵衛」

 歌舞伎役者の表情を大胆に誇張して描いた浮世絵です。まるで舞台の一瞬を切り取ったような迫力があり、見る人に強い印象を与えます。

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◎喜多川歌麿「ぽっぴんを吹く女」

 おもちゃ「ぽっぴん」を吹く女性の姿を描いた美人画です。やわらかな表情や、静かなひと時を感じさせるまなざしが印象的で、歌麿ならではの繊細な表現が光る一枚です。

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